「ポピュラーピアノ演奏法」第52012/10/02 15:34

「ポピュラーピアノ演奏法」第5回   2012.09.30

今回は、3度と6度の重音奏、カントリーピアノ奏法、パッセージについての解説していただきました。
今までもメロディに音を重ねる方法は、オクターブ奏法2種類を練習してきましたが、曲によっては3度と6度の重音奏やカントリーピアノ奏法を使えばさらにいろいろな表現ができます。
カントリーピアノ奏法は、カントリーソングにだけ使われるわけではなく、この本にはすてきな実例がいくつかあげられているのでぜひ応用してみたいと思います。
パッセージの章では、ペンタトニック、リディアン7th、コンビネーションオブディミニッシュなどのスケールが使用されています。単に楽譜を読んでパッセージを弾くだけではなく、スケールを理解することで応用ができるようになります。はじめて知るスケールもあると思いますが、ここでもう一歩踏み込んで勉強したいものです。
この章の掲載曲「さらば夏の日」を稲森先生が演奏してくださったのはこの日の大きな収穫でした。楽譜に添付されているCDにはこの曲は入っていないのです。先生のピアノの音は心地よく、耳がどんどん惹きつけられていきます。「脱力だよ」とおっしゃるのですが…ピアノの響きの美しさは一筋縄ではいかない問題のようです。
次回はいよいよ最終回、この本の大事なポイントを総復習してくださるそうです。

文:茂木


「リードシート奏法ポピュラーピアノ上級編」

稲森康利ジャズ講座『ザ・ジャズ・コード』第6回2012/10/20 15:33

稲森康利ジャズ講座『ザ・ジャズ・コード』第6回   2012.10.14

今回は4thハーモニーを詳しく掘り下げた講義でした。同じコードを異なる4thハーモニーでヴォイシングする方法やマイナー・ペンタトニック・スケールで出来たメロディを4thハーモニーでヴォイシングする方法などを勉強しました。一つのヴォイシングが他のコードでも同じ形でそのまま応用出来るというのも大事なポイントでした。
稲森先生が4thハーモニーを使うとジャズらしくなるとおっしゃっていましたが、私も都会的で少し哀愁漂うこの響きが好きです。
次回も4thコードが続きます。

文:川地千賀

講座テキスト:『The Jazz Chords』ザ・ジャズコード


稲森康利ジャズ講座

「ポピュラーピアノ演奏法」第6回・最終回2012/10/30 15:29

「ポピュラーピアノ演奏法」第6回・最終回   2012.10.28

前回で「リードシート奏法ポピュラーピアノ上級編」は終了しましたので、今回は「ポピュラーピアノ奏法5」からデッドスポットと10度の伴奏型のヴァリエーションを取り上げて稲森先生に解説していただきました。

「デッドスポット」については、すでに「リードシート奏法Vol.1、Vol.2」と「リードシート奏法ポピュラーピアノ上級編」でも勉強してきました。「ポピュラーピアノ奏法5」の40~79ページにはさまざまなデッドスポットの技法の解説と、実際にこれらの技法を応用してアレンジされた楽曲が6曲掲載されていて、今までの勉強してきたことを整理したり、さらにさまざまな方法を知ることができます。

80~118ページは「10度伴奏音型とそのバリエーション」です。「リードシート奏法Vol.1、Vol.2」でどんなコードでも10度伴奏音型が弾けるように練習しましたが、ここではさらに基本の1-5-3に6th、9th、7th(Maj7th)も加えた型を学び、この伴奏型を応用してアレンジされた楽曲も8曲掲載されています。左手の動きが大きくなるだけにかなり演奏が難しい曲もありますが、洗練されたサウンドは練習しがいがあります。

今回、改めて「ポピュラーピアノ奏法5」のアレンジにふれて、一番最初に稲森先生の曲集に出会ったころのことを思い出しました。さまざまなポピュラーピアノ曲集が出版されているものの、どれを弾いても何か物足りなさを感じていました。それが、稲森先生のアレンジを弾いたときに「私はこういう音で弾きたかったのだ」という気持ちがじんわりと心に広がってきたのです。それから20年以上たちますが、名著「ジャズピアノスタンダード」はじめ稲森先生のアレンジを弾くとき、いつも感じるのは楽曲を深く捉えるセンスのすばらしさです。洗練されたアレンジ技法も、これがあってこそ生きてくるのですね。
「ポピュラーピアノ奏法5」には「アルペジオメロディ奏法」「2オクターブ奏法」なども掲載されています。技術的には高度ですが華やかなポピュラーピアノ演奏を目指して、これらもぜひ習得したいものです。

文:茂木


「ポピュラーピアノ奏法5」