稲森康利ジャズ講座『ザ・ジャズ・コード』第8回2012/12/11 15:06

稲森康利ジャズ講座『ザ・ジャズ・コード』第8回  2012.12.9

12月9日の寒い日に稲森セミナーがありました。今回は稲森康利著「ザ・ジャズコード」P.113~121の「モーダル・ハーモニー(旋法和声)でした。10頁に満たないこの項目には、モーダル・ハーモニーの概念の具体的な説明と、モーダル・ハーモニーの機能が書かれています。冒頭に「モーダル・ハーモニーとは、機能和声に対立する概念で、モーダル(旋法、スケール)を基にして行われる和声法である」と書かれていて、●機能和声とモーダル・ハーモニーの対比、●モーダル・ハーモニーの機能、●モーダル・ハーモニーの実際、と続きます。
私が、今までにモード曲を扱う時に、困った点が2つありました。ひとつは、モーダル・ハーモニーの概念がわからないため、機能和声のコードを使うという発想から離れられず、その混乱がずっと続いていた事です。もうひとつは、書店で買い求めるコピー譜の解説や理論書では、系統的な理論、技術、発展性がわからず、理解不能の感想しか持てなかった点です。世の中には、ジャズの巨匠たちの作品があるにもかかわらず、近付く事ができなかったのです。具体的には、マイルス・デイビス、ビル・エバンス、チック・コリア、ハービー・ハンコック、ジョン・コルトレーン、ウエイン・ショーター等のモードに基ずくと思われる作品に対して、ずっと苦手意識を持っていたのですが、今ではすっ かり消え、どんどん挑戦したいと思うようになりました。
稲森康利著「プレイ・ザ・ジャズピアノvol.1 」P.62~75、「ジャズフレーズ」モード、ダイアトニック・フレーズ、ホールトーンスケールフレーズ、クロマチックフレーズ、4度音程フレーズ、ペンタトニックフレーズ、そして「ザ・ジャズコード」の4度構成和音も大変参考になり、今回のセミナーの知識とあわせて、これらの、稲森メソッドのノウハウをたくさん身につけ、ジャズの巨匠の足跡を訪ねてみたいと思っています。次回のセミナーが楽しみです。

文:石崎敏行 (ライブハウスEllington経営。教室も開いている。)


講座テキスト:『The Jazz Chords』ザ・ジャズコード

稲森康利ジャズ講座

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