Satin Doll (サテン・ドール) ― 2011/11/16 17:22

寒暖の差に戸惑いながら今年も残すところ1か月半となりました。冬の到来を目前にした街はクリスマスのデコレーションに彩られ、私たちの目を楽しませてくれます。クリスマス用のリボンやオーナメントにはサテン地を使ったものも多く見かけますが、その光沢の美しさはクリスマスの雰囲気をよりひき立てて華やかな気分にしてくれます。今回はそんなサテンのようなゴージャスな魅力をもつ女性を歌った♪Satin Doll(邦題「サテン・ドール」)を取り上げました。
<概略>僕に気がありそうな素振りを見せるイカした娘。あれが噂のサテン・ドール。ならば誘ってみるかと近づくと、手帳には彼女に気のある男たちの電話番号がずらりと並ぶ。軽くあしらわれる僕。彼女の方が一枚上手だったというお話。
Satin Dollは直訳すると「サテンドレスの人形」ですが、この詞では街で噂の女性のニックネームという設定。俗語としてのdollには「魅力的な女性」という意味があります。私は「ちょっと生意気な粋で華やかな魅力のある女性」のように解釈しました。
この詞が書かれたのは1950年代。歌詞の後半にdoing my rhumbasというフレーズが出てきます。この時代、アメリカではラテン系の踊りが若者の間で大流行したという背景があり、またルンバは男女のからみや葛藤を表現した愛のダンスと言われていることから、このフレーズは文字通り「ルンバを踊る」という意味と、「熱く迫る」「駆け引きする」というような意味を併せ持っているのではないでしょうか。押したり退いたり、熱くなったりクールになったり、強気になったり弱気になったりと、リズミカルでメリハリのあるルンバというダンスがこの詞全体の内容を象徴しているように感じました。
前述の通りこの歌詞にはたくさんの俗語が含まれています。参考までにいくつか挙げてみますと、
wigは「かつら」ではなくて、「(人を)悩ます、陶酔させる」という意の俗語、
digは「掘る」ではなくて、「好む/目にとめる/見る」の意の俗語、
flipは「~に熱狂する/~に興奮する」の意の俗語、
swicherooは「突然の予期せぬ変化」を表す俗語、
speaks Latinは、「ラテン語を話す」ではなく「お高くとまっている」ことを示すメタファー、
というように、英語を母国語としない私たちが歌詞を一見しただけで内容を理解するのは難しく、また断片的な表現で構成されていて韻も多く踏まれているので、歌詞を一語一句味わうというよりは、言葉のリズムやノリを楽しむ歌と言えるかもしれません。
文:藤澤ゆかり
<概略>僕に気がありそうな素振りを見せるイカした娘。あれが噂のサテン・ドール。ならば誘ってみるかと近づくと、手帳には彼女に気のある男たちの電話番号がずらりと並ぶ。軽くあしらわれる僕。彼女の方が一枚上手だったというお話。
Satin Dollは直訳すると「サテンドレスの人形」ですが、この詞では街で噂の女性のニックネームという設定。俗語としてのdollには「魅力的な女性」という意味があります。私は「ちょっと生意気な粋で華やかな魅力のある女性」のように解釈しました。
この詞が書かれたのは1950年代。歌詞の後半にdoing my rhumbasというフレーズが出てきます。この時代、アメリカではラテン系の踊りが若者の間で大流行したという背景があり、またルンバは男女のからみや葛藤を表現した愛のダンスと言われていることから、このフレーズは文字通り「ルンバを踊る」という意味と、「熱く迫る」「駆け引きする」というような意味を併せ持っているのではないでしょうか。押したり退いたり、熱くなったりクールになったり、強気になったり弱気になったりと、リズミカルでメリハリのあるルンバというダンスがこの詞全体の内容を象徴しているように感じました。
前述の通りこの歌詞にはたくさんの俗語が含まれています。参考までにいくつか挙げてみますと、
wigは「かつら」ではなくて、「(人を)悩ます、陶酔させる」という意の俗語、
digは「掘る」ではなくて、「好む/目にとめる/見る」の意の俗語、
flipは「~に熱狂する/~に興奮する」の意の俗語、
swicherooは「突然の予期せぬ変化」を表す俗語、
speaks Latinは、「ラテン語を話す」ではなく「お高くとまっている」ことを示すメタファー、
というように、英語を母国語としない私たちが歌詞を一見しただけで内容を理解するのは難しく、また断片的な表現で構成されていて韻も多く踏まれているので、歌詞を一語一句味わうというよりは、言葉のリズムやノリを楽しむ歌と言えるかもしれません。
文:藤澤ゆかり
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