表現法講座 第2回2024/10/31 13:40

ポピュラーピアノにおける効果的なメロディーの歌い方講座 第2回 
~リュシーメソッドの表現法則を用いて~

10月27日(日)15時30分よりZoomによる表現法講座を行いました。
東京、神奈川、茨城、長野、山形、愛知、大阪、大分、ニューヨークの会員が参加し受講しました。
講師の稲森訓敏(いなもりのりとし)先生は音楽表現法の研究家で、イナモリメソッドの創設者である稲森康利先生の甥御さんです。

今回(第2回)の使用曲はリードシート奏法①より「エーデルワイス」、リードシート奏法②より「モア」と「シェルブールの雨傘」でした。
講座の内容は次のとおりです。
・拍子の訂正 
 大作曲家が書いた拍子は必ずしも正しくない。訂正するための4つの法則。
・メトリックアクセント
 拍子の原理から生み出される周期的なアクセントのこと。
 メトリックアクセントの5つの法則。

<受講された皆さんの感想>
☆拍子の大切さを感じた。4分の4と書いてあればそう弾くという概念しかなかったが、2分の2でもよいのかなと考えてみて演奏に取り組みたい。
☆女性終止、男性終止、イクタスといったことばを始めて聞きました。今まで拍の捉え方があいまいだったなと思った。
☆ベートーヴェンなど有名な作曲家が拍子を間違って書いているとは…。
実際にピアノ演奏が聴けたので、訂正した拍子が正しいのがよく分かった。
☆有意義な時間でした!またリピートさせてください。
☆レッスンで2小節をひとまとまりに捉えてと言われた曲があったが、今日お話しを伺って小節の区切り方を変えて弾くべき曲だということがよくわかった。
☆メロディーを歌うためには、アクセントや拍の違いを見分ける力を養っていくのが大事だと思った。
☆2回の講座ではもの足りない!引き続き別な曲でも行っていただきたい。
☆いままで聞いたことのなかった終止形の名称などや抑揚の付け方などをお教えいただき、カルチャーショックを受けたような気持ちです!資料は大切に拝読させていただき、今後のレッスンで活かしていきたいと思います。
☆"歌って弾く"という事も感覚ではなくこのような理論で説明できる事に驚きました。
受講してよかったです。ぜひまた続編をよろしくお願いいたします!


◆参加者された方々のご要望もあり、この「表現法講座」は今後も継続して開催いたします。新規のご参加でも大丈夫です。日程が決まりましたらメルマガでお知らせします。ピアノ講師(クラシックもジャズポピュラーも)の方も、イナモリメソッドで勉強中の方もぜひご参加ください。


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リードシート奏法①②(稲森康利著)は、クラシックピアノを勉強してきた方たちが、コードとメロディーだけの一段譜(リードシート)で演奏できるようになるための教本です。
 「リードシート奏法①」
 「リードシート奏法②」

第1回表現法講座
リュシーメソッドについて

九州支部 第1回ワークショップ2024/10/31 10:21

1026()、イナモリ・メソッド研究会九州支部による第1回ワークショップが、飯塚市のB-spotにて開催されました。
 松宮敬先生もこの日を楽しみにされていましたが、102日(水)ご逝去され、会員やゆかりのある方々で松宮先生を偲ぶ集いとなりました。

九州支部ちらし

ワークショップのテーマは『Blues』。はじめに、九州支部長の深町善久さんが、会員向けにBluesについての講義を行い、その後、ライブ&セッションとして、課題曲‟Blue Monk”と自由曲の計2曲を会員が弾き、続いて非会員の方も参加されるという流れでした。
 深町さんの講義は、「Bluesの歴史」、「コード進行」、「Phrase 特徴」、「Backing Voicing」、「演奏の実際」、そして「まとめ」の計6つの項目からなるご本人作成の資料をもとに進められました。
 Bluesを本質から理解し演奏する上での重要なポイントについて、先ずはその歴史をたどり、コード進行表や実際の譜例なども多数挙げながら詳しく解説いただきました。今後ぜひ自分の演奏にも取り入れ活かしていきたい、内容濃い講義でした。

九州支部ライブ

充実した講義の時間が終わって、次はライブ&セッション。”Blue Monk”の演奏では、冒頭のテーマ数小節だけでも、演奏者から紡ぎ出される音の世界が、それぞれにとても個性溢れており、ワクワクしながら聴かせていただきました。

 私は個人的にジャズ初心者で、人前で弾くにはまだ技量不足と思い、当初は見学のみを予定していましたが、知人から、「そんなに素敵な会があるのに、なぜ弾かないの?一体いつ上達するの?」と言われ、しばらく悩んだ末に予定変更、一大決心をしてこの場に臨みました。
 不安と緊張の中、トップバッターで‟Blue Monk”をどうにか弾き終え自分の席に戻ると、聴いておられた方がそばに来られて、「松宮先生の音みたいだったよ。心の音色をこれからも大切にね。」と言われたのでビックリしましたが、嬉しかったです。背中を押してくれた知人に感謝です。

ライブ&セッションのサポートをいただきましたドラムの松宮央さん(松宮敬先生の息子さん)とベースの田代伸夫さんには、長時間、大変お世話になりました。松宮先生も、息子さんがイナモリ・メソッド研究会で演奏されているご様子を、きっと喜んでご覧になられていたことでしょう。
 またセッション後半では、B-spotのマスターとスタッフの方も参加され、一層盛り上がりました。研究会の活動をいつもあたたかく見守っていただき、ありがとうございます。今後もどうぞよろしくお願い致します。

【ワークショップ参加者:計19名】
・研究会会員:6名 
 深町善久、木下進、内田ゆみこ、井戸ひろみ、上野いずみ、大北絵三子(敬称略)
・セッション参加者:8名
・一般:5名(大人3名 子供2名)

 

リポート:大北絵三子

松宮敬先生の葬儀2024/10/07 20:28

当会理事長としてご尽力いただいた松宮敬先生が、9月半ば脳梗塞で倒れ、回復されることなく10月2日に亡くなりました。
葬儀は10月6日に福岡県飯塚市で行われました。
参列した九州支部長深町善久さんからのご報告です。

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昨日、参列してきました。
研究会からは、木下さん、元田さん、上野さん、大北さん、私 深町の5名が参列し、音楽葬という事で、先生に日頃お世話になった者で構成された即席バンドにれぞれが加わり先生を偲びました。
バンド演奏

本当に広い人脈を持たれた方と見受けられ、会場に入りきれない程に沢山の方が来られていました。
出棺前のお顔は、凛々しさの中にも日頃の優しさが思い出される安らかなお顔をされていました。
葬儀会場

今月10/26(土)には、先生も楽しみにされていた"研究会懇親会及びライブ"を開催致します。残念ながら先生は参加されませんが、先生が作られた「音楽の輪」で多くの参加者でいっぱいになりそうです

九州支部長後任として先生に少しでも近づける様活動して行きたいと思っています。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。               深町善久

供花
        東京本部、九州支部、富士宮支部から供花


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松宮先生
          今年9月1日、松宮先生85歳の誕生日に撮影


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ご遺族および関係者の皆様には謹んでお悔やみ申し上げますとともに、一日でも早く悲しみから癒されますようお祈り申し上げます。

                                                              有限会社中央アート出版社代表 富澤勇次



突然の悲報、驚きました。
5月に松宮先生とお電話で話をした時は、とてもお元気な声で「毎月セッションライブを開催している。ピアノを演奏するのが一番楽しい。ずっと続けていきたい。」とおっしゃってました。
その言葉が最後となりました。
本当に残念です。
温かいお人柄で素晴らしい音楽家でした。
心よりお悔やみ申し上げます。                                  大阪センター教室  阪田敦子

表現法講座 第1回2024/09/29 20:35

ポピュラーピアノにおける効果的なメロディーの歌い方講座 第1回 
~リュシーメソッドの表現法則を用いて~

会員の特典講座として、9月24日(日)15時30分よりZoomによる表現法講座を行いました。
講師は、稲森訓敏先生です。音楽表現法の研究家で稲森康利先生の甥御さんです。
使用曲はリードシート奏法②より「モア」と「ひき潮」。
今回の内容は次のとおりです。
・リズムについて
・フレージング、セクション法
・開始音、最終音(特に女性終止dim)
・強弱の抑揚

<受講された皆さんの感想>
☆楽譜を見て何となく感覚でフレージングしていたが、定義ができるという考え方に初めてであった。
☆アクセントの定義など目からウロコだった。
☆のっぺりした演奏からどうしたら抜け出せるかといつも思っていたが、まさに答えをいただいた。
☆やることがたくさんあると思った。時間をかけて少しずつ習得していきたい。
☆フレーズやセクション分けなど感覚的に行っていたが、わかりやすくはっきり定義していただいたのでとてもためになった。
☆貴重なお話しをありがとうございました。歌が好きなので、この内容は歌にも生かせると思った。

第2回は10月27日(日)15時30分~
使用曲:リードシート奏法①②より「シェルブールの雨傘」「エーデルワイス」
第1回よりさらに踏みこんだ内容になります。
・拍子の訂正(楽譜の拍子記号は必ずしも正しくない)
・メトリックアクセント(拍子の原理から生み出される周期的なアクセント)

受講お申込み・お問い合わせ コチラ!
Zoomが初めての方もお気軽にお問い合わせください。

リュシーメソッドについては、このブログの前ぺージをご覧ください。

リュシーメソッドについて2024/08/30 22:11

マティス・リュシーはスイスに生まれ、20世紀初頭まで活躍した音楽表現法の研究家です。修道院の教師として40年間音楽の授業を受け持ちました。1863年、35歳で「ピアノ教育法の改革」を出版し、リストはじめ多くの巨匠たちから注目されました。1873年に出版した「音楽表現概論」は音楽教育に革命をもたらし、リーマン、ビューローの賛辞を受けました。この著書の中でも最も興味深いリズムに関する部分をさらに発展させ、1883年に「音楽のリズム」を出版しました。
日本では、A.Dutoitによる要約版を翻訳した「音楽のリズム」稲森訓敏 監修(中央アート出版社)が出版されています。

この本の監修者、稲森訓敏(いなもりのりとし)先生は、稲森康利先生の兄上でサックス奏者の稲森喜久雄氏のご長男です。国立音楽大学大学院作曲科音楽理論専攻終了。大学院時代にマティス・リュシーに出会いました。リュシーの理論が正しいことを証明するために東京コンセルヴァトワール尚美ピアノ科において「演奏表現法」の授業を行いながら、リュシーの理論のメソッド化に挑戦し、これをテキスト化しました。
音楽のリズム」の実習書である「音楽リズムの表現法」(中央アートを出版社)を著し、リュシーメソッドとして演奏指導を行っています。
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◆ポピュラーピアノにおける効果的なメロディーの歌い方講座 第1回(全2回)
   ~リュシーメソッドによるの表現法測を用いて~
講師:稲森訓敏(いなもりのりとし)先生
日時:9月29 日(日) 15 :30~(40分間の予定)
リードシート奏法②から、今回は Ebb Tide と モア を取り上げます。
会員は受講料無料。

◆ポピュラーピアノにおける効果的なメロディーの歌い方講座 第2回(全2回)
   ~リュシーメソッドによるの表現法測を用いて~
講師:稲森訓敏(いなもりのりとし)先生
日時:10月27日(日) 15 :30~(40分間の予定)
リードシート奏法①②から、今回は エーデルワイス、モア、シェルブールの雨傘 を取り上げます。
会員は受講料無料。

リュシーメソッドはクラシック音楽の表現法ですが、ポピュラーピアノ演奏にも適用できます。またジャズ演奏においても的確なフレージングなど学ぶところは大きいです。
・グレードのオーディションを受ける予定の方はぜひ受講しましょう。
・講師の方々も必聴です。レッスンでは感覚的に指導するしかない演奏表現を、生徒に的確に伝える手段を獲得できます。