コンサート、ライブ、イベント情報 2017.9~12 ― 2017/08/14 22:37
ライブ 木下有子(pf)中崎あきこ(vo) @Blues Ette
コンサート、ライブ情報 2017.6~7 ― 2017/06/08 23:01
木下有子ライブin町田 ― 2017/05/22 22:42
5月18日、町田のInto the blueで木下有子さんのライブを聞いた(21時からの部)。彼女の演奏を聞くのは、ほぼ20年ぶりだ。当時からセンスのよいアレンジをする人だった。メンバーはピアノ木下有子、ギター筒井裕之、ドラム関口宗之。木下さんはこの日、鍵盤ハーモニカやボーカルも披露した。Bluesetteやリベルタンゴでは鍵盤ハーモニカを多用した。もともとシールマンスのハモニカ、タンゴのバンドネオンによる曲だけに音色はよくフィットする。木下さんは鍵盤ハーモニカを抱えるとほんのり幸せそうな表情になる。オルガンも弾く方なのできっと減衰するピアノの音とは違うこういった音が好きなのだろうと思う。ビートルズのエリノア・リグビーでは、ベースがシャッフルのようなちょっと変わったリズムを刻む。筒井さんはジャズをフラメンコギターで演奏した。たたく音、かき鳴らす音などフラメンコの奏法も取り入れていて新鮮だった。また、木下さんはRibbon In The Skyを英語で、演奏の最後にはちょっとジャズハーモニーを取り入れてBeginの「海よ空よ」(auのCMソング)をまろやかな声で歌った。カラフルでどこかポップな楽しいライブだった。
演奏後に少しお話しできたが「ハーモニーの根底は稲森先生なんです」と話された。稲森康利先生に学んだ人たちが活躍されている。稲森先生もきっと喜んでおられることだろう。(茂木千加子)
第2回リュシーメソッド発表会 ― 2017/05/19 23:32
5月13日(土)杉並公会堂小ホールで第2回リュシーメソッド演奏発表会が行われた。今回は、ピアノのほかにクラリネットや声楽の演奏もあった。この発表会の出演者はすでに楽器に習熟している方たちばかりだ。発表会の定番、ショパンの子犬のワルツや華麗なる大円舞曲も楽しめた。ショパンのノクターン、スカルラッティのソナタは弱音ペダルを効果的に使い音量や音色を変化させて表情豊かに演奏されていた。バッハのイタリア協奏曲やパルティータ第4番は、自然なルバートと強弱がつけられていて心地よく、最後まであきさせなかった。バッハの時代のチェンバロの演奏をピアノでなぞるより、楽曲が本来持っているものを「現代のピアノ」で表現するほうが健全だと思った。
最後に、稲森訓敏先生の指揮で女声合唱団《三唱(さぶしょう)》が、「水のいのち」(作曲:高田三郎、作詞:高野喜久雄)から「雨」「川」「海よ」の3曲を歌った。出だしのピアニシモがなんとも美しかった。超微粒子のミストがただようような感じといったらいいだろうか。また、プログラムと一緒に歌詞も配られたが、読むだけではわかりにくかった部分が、音となったとたんにスッと理解できたという貴重な体験もした。かつて国立音大には高田三郎先生が指導される高田三郎混声合唱団があり、稲森訓敏先生もテノールと指揮で参加されていた。そして6年前、そのメンバーだった7人が中心となって《三唱》を結成し、水戸、秩父、福島、横浜などからも月1回の練習に参加して高田三郎作品を演奏しているということだ。
リュシーメソッドはクラシック音楽の表現法だが、ポピュラー音楽の演奏にも共通事項が多い。訓敏先生に、5月よりイナモリ・メソッド研究会の会報に紙上講座をお願いした。ポピュラーやジャズに取り組む我々も、漠然と感覚的に行っていたことが、表現の技法として明瞭にとらえられるようになることと大いに期待している。(茂木千加子)