ジャズ理論講座・中級 第2回2015/05/05 12:55

ジャズ理論講座・中級 第2回                 2015.4.27開催 
Step6 1.即興演奏の基礎知識と練習~2.即興演奏の第1歩

今回の講座は、前回に引き続き「1.即興演奏の基礎知識と練習」からスケールについて学び、「2.即興演奏の第1歩」に入ったところで終了しました。

まず最初は、Major ScaleNatural Minor Scale、Chromatic ScaleWhole Tone Scale、DorianLydian7thなどのスケール練習。次に3度や4度音程の飛躍を含むパターン練習で、4度音程の練習はもうそのままフレーズとして使えそうです。そして各種コードのアルペジオの練習です。
稲森先生は、Improivisation Workshopシリーズなどでジャズフレーズを覚えることと、こういった地道な訓練と両方を行う必要があるとおっしゃいました。しかしこういう機械的な練習はつい敬遠したくなります。その場合はエバーソルドのマイナス・ワン・シリーズVol.1を使い、すばらしいリズムセクションと一緒に練習するのもよいのではないでしょうか。ただしVol.1はDorian、Mixoの練習が中心です。
因みに、バックのピアノ演奏を採譜した楽譜も出版されていて、これはモードのコンピングの勉強に役立ちます。(茂木)

エバーソルドのマイナス・ワン・シリーズについては研究会にお問合せください。

ジャズ理論講座・中級 第1回2015/04/04 20:41

ジャズ理論講座・中級 第1回                 2015.3.30開催 
Step6 1.即興演奏の基礎知識と練習

3ヶ月ぶりのジャズ理論講座は、「ジャズ理論講座・中級」としてスタートしました。
稲森先生は目の具合がよくなくて眼科に通院中ですが、メガネにルーペも併用し、それでもお元気な声でテキストを読んでくださいました。
Step5までのやっかいなハーモ二ゼーションの課題からちょっと開放されて、今回は
即興演奏に必要な知識を学びました。

即興以前に、バンドでテーマやエンディングを合奏するとき、アレンジ譜を演奏するときにぜひ知っておかなければならないのは、記譜された音符をどう解釈して演奏するかです。五線上に書かれた音符は、一見、クラシックの楽譜と同じですが、クラシックの方法で音符を演奏するとまったくジャズになりません。では、どう解釈するか。
一般的には、ならんだ2個の8分音符は、3連音符のうち前の二つをタイで結んだように演奏する(ブログは音符が書けないのでこういうときには厄介です)、と言う説明でおしまいで、このテキストのように詳細に述べているものを私は見たことがありません。微妙なニュアンスとなると楽譜では表しきれないのはクラシックと同様ですが、ジャズ表記の基準としてぜひ学んでおくべきでしょう。

今回のもうひとつのテーマはチャーチモードです。
初めてジャズを勉強する人たちは、長調・短調のほかにこんなにたくさんのスケールを全調で覚えなくてはならないのかと呆然としてしまいますね。
しかし、今回の講座で渡された資料により、長調・短調スケールさえわかれば、どのスケールもすばやく確実に導ける方法を学びました。(この資料は稲森先生の著作「ザ・ジャズ・コード」から。「プレイ・ザ・ジャズピアノVol.1」にも同様の説明が掲載されています。)

次回は、さまざまな音階やアルペジオなどの練習を行います。

レポート:茂木

稲森康利ジャズ講座『ジャズ理論』第15回 2014.12.232014/12/24 22:43

稲森康利ジャズ講座『ジャズ理論』第15回  2014.12.23

初台教室のそばのオペラシティは毎年クリスマスのイルミネーションがきれいです。広場に設置されている大きなツリーは、今年はプロジェクションマッピングが取り入れられ、ホワイトクリスマスの曲にあわせてさまざまな色の光が踊ります。

ジャズ理論Step5もいよいよ大詰めです。
今回は、ハーモナイズの約束事をさらに学習しました。
今まではV7でRootを9thに変えましたが、♭II7と♭VII7にも適用されます。
Last Rhythmic Attackでトップノートが9thやRootの場合の処理も学びました。
5thを♯5とすることで、トライトーンが2つ生じるので強力になります。
そしてディレイド・リゾルブのハーモナイズも学びました。これはdim.app.とchro.app.の応用編です。
これらのさまざまな技法を使いこなすには、まずしっかりメロディをアナライズすることからはじめなくてはなりません。臨時記号も多くなり、なかなか大変です。
今回は時間切れで課題が4つ残ってしまいました。(茂木)


稲森康利ジャズ講座『ジャズ理論』第14回2014/11/25 12:06

稲森康利ジャズ講座『ジャズ理論』第14回  2014.11.23

9月、10月と2回休講だった講座がようやく再開しました。思えば前回はクーラーがフル稼働でしたが、11月ともなると暖房が恋しくなります。この間、10月5日に稲森音楽教室とイナモリ・メソッド研究会の発表会がありました。しかし、ちょうどこのころに稲森先生は体調を崩されて、なんと発表会を欠席されたのです。お若い頃からエネルギーあふれる方でしたからこれは前代未聞のことで、生徒の皆さんも驚いて大いに心配しました。肺炎とのことでしたが、1週間で体調は回復し入院生活にすっかり退屈されていました。ご高齢にもかかわらず2週間で退院され、今月半ばからはレッスンを再開されており、ジャズ理論講座も3ヶ月ぶりに開講することができました。

今回の講座内容は「ダブルクロマチックアプローチ」です。すでに学習したクロマチックアプローチを平行移動すればよいのですが、何しろ臨時記号がたくさん生じるので、注意深く記譜しなければなりません。がんばって丁寧に記入したつもりでも、稲森先生に添削していただくとぽろぽろとミスが…そのため課題をこなすのに時間がかかり、今回は3ページしか進みませんでした。しかし、今まで学習してきたテンションの扱いをもう一度確認することができました。Last Rhythmic Attackの処理をするとダブルにトライトーンが生じ、トニックへの進行がより強力になることも再認識しました。
次回はハーモナイズの約束事をさらに学習します。(レポート:茂木)









稲森康利ジャズ講座『ジャズ理論』第13回2014/08/20 18:21

稲森康利ジャズ講座『ジャズ理論』第13回  2014.8.10

今回は次の2章を学習しました。
●Ⅱm7-Ⅴ7の変形
ここではⅡm7-Ⅴ7がマイナーコードに進行するときには、Ⅱm7(♭5)-Ⅴ7(♭9)とすることを学びました。これにより声部の進行がより滑らかになります。
●関係調への転調
ピヴォットコード(調号が同じ長調と短調に共通して存在するコード)を使ってマイナーから関係長調に転調する方法が示されました。半音下降するきれいなベースラインができます。
また、この応用として再びもとのマイナーキーにもどる方法も学びました。これは、例えばkey Amの場合を例にとると、Dm7をDm6に置き換え、さらにこのDm6を構成音が同じBm7(♭5)と考えるいった具合で少々ややこしいです。やはりきれいなベースラインが生じます。
次回はアレンジ編に入ります。(茂木)